気になる新刊

【2023年2月】気になる新刊10選

はじめに

2023年2月の新刊900冊のなかから、現役文芸編集者の気になる10冊を厳選!
10冊に絞るのが難しいほど期待作揃いの2月刊、どれから読むか迷ってしまいます……!

オススメ作品

滝口悠生『ラーメンカレー』

ロンドンで高校の同級生が結婚式を挙げることになった。仁は妻の茜と彼女の友人を訪ね、窓目くんは恋に落ちる。言葉と記憶があふれだす、旅の連作短編集。

こんな人におすすめ

  • 芥川賞作家が読みたい
  • ロンドンに縁がある
  • 気ままな旅が好き
  • 海外旅行に行きたい
  • 本をゆっくり味わいたい

35歳、9月。ロンドンで高校の同級生の結婚式に参加した。仁と茜の夫婦は、茜の古い友達を訪ねてペルージャまで足を延ばす。そして窓目くんは、結婚式でシルヴィに出会ってしまったのだった。言葉と記憶があふれだす、旅の連作短編集。

文藝春秋HP

西尾維新『キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘』

平凡な女子高生・玖渚盾は果たして悲惨な殺人事件の謎を解き無事に帰還することができるのか?「戯言」シリーズ10作目の最新作!

こんな人におすすめ

  • 戯言シリーズが好き
  • ライトノベルが好き
  • ミステリをよく読む
  • 学園漫画が好き
  • 青春小説が読みたい

私立澄百合学園に通う玖渚盾(くなぎさじゅん)、十五歳。“パパの戯言”と“ママの法則”を携えた「平凡な女子高生」が、人類最強の請負人・哀川潤に誘拐されて、玖渚機関の牙城“玖渚城”に送り届けられてしまう!彼女を待ち受けていたのは、青髪青眼の少女たちとの邂逅と悲惨な殺人事件。はたして盾は謎を解き、無事に帰還することができるのか?新青春エンタの傑作<戯言シリーズ>、大団円の先の最新作、ここに結実!!

講談社HP

三浦しをん『好きになってしまいました。』

愛と笑いと妄想に満ちた、人気作家の日常と非日常。読み始めたら止まらない、偏愛だらけの抱腹絶倒の爆笑エッセイ!

こんな人におすすめ

  • 爆笑エッセイが好き
  • 偏愛しているものがある
  • 楽しい気持ちになりたい
  • 作家の日常を知りたい
  • 本と漫画を愛している

ページをめくれば浮世の憂さが晴れてゆく、3年半ぶりのノンストップ・エッセイ! 観葉植物(一部名前がわからない)を愛で、ときに虫たちや鳥と戦い、大好きな靴を手入れし、本と漫画に耽溺し、旅の宿ではテンション高めのご亭主に完敗宣言。どこから読んでもミウラシヲンが溢れだす、読み始めたら止まらない抱腹絶倒のエッセイ集!愛と笑いと妄想に満ちた、人気作家の日常、ときどき非日常。

大和書房HP

三浦しをんさんのおすすめ小説はこちらの記事でも紹介しています!↓

川上未映子『黄色い家』

「黄色い家」に集った少女たちの危険な共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解する。人はなぜ罪を犯すのか。圧倒的なクライム・サスペンス。

こんな人におすすめ

  • 芥川賞作家が読みたい
  • 純文学作品が好き
  • サスペンスをよく読む
  • 犯罪心理に興味がある
  • 本を読んで圧倒されたい

十七歳の夏、「黄色い家」に集った少女たちの危険な共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……。人はなぜ罪を犯すのか。世界が注目する作家が初めて挑む、圧巻のクライム・サスペンス。

中央公論新社HP

温又柔『私のものではない国で』

台湾出身で3歳から日本に移り住んだ著者が問う〈ふつう〉への抵抗と日々の違和感。文学・映画批評文も収録したエッセイ集。

こんな人におすすめ

  • エッセイ集を読みたい
  • 海外にルーツがある
  • 台湾に縁がある
  • 普通の押し付けが嫌
  • 文学映画批評が好き

安心して。名まえさえ言わなければ、だれもあなたをガイジンとは思わない――良き外国人? 本物の日本人? 台湾出身で〈日本語に住む〉著者が問う〈ふつう〉への抵抗。同一化を迫る呪いを解き、束ねきれない混沌に気づく散文集。

中央公論新社HP

町田そのこ『あなたはここにいなくとも』

恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、幼馴染との別れ――。人生に迷える主人公たちを優しく照らしだす5つの短編集。

こんな人におすすめ

  • 本屋大賞作家を読みたい
  • 誰にも言えない秘密がある
  • 人間関係に悩んでいる
  • 優しい物語が好き
  • 人生を見つめ直したい

恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、人間関係をリセットしたくなる衝動、わきまえていたはずだった不倫、ずっと側にいると思っていた幼馴染との別れ――いまは人生の迷子になってしまったけれど、あなたの道しるべは、ほら、ここに。もつれた心を解きほぐす、ぬくもりに満ちた全五篇。

新潮社HP

講談社編『黒猫を飼い始めた』

書き出しの1行「黒猫を飼い始めた。」は全員同じ。結城真一郎、一穂ミチ、河村拓哉など、豪華執筆陣による26種の多彩なショートショート集。

こんな人におすすめ

  • 猫を飼っている
  • メフィスト賞作家が好き
  • ショートショートが好き
  • 好きな作家を見つけたい
  • ミステリをよく読む

会員制読書倶楽部、Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)されたショートショート集。書き出しの1行「黒猫を飼い始めた。」は、全員共通。2行目からはそれぞれの作家が自由に想像を膨らませ、生み出された26編。

Amazonページ

寺地はるな『白ゆき紅ばら』

愛と理想を掲げた夫婦が営む、行き場のない母子を守る「のばらのいえ」。そこは束縛され未来のない場所だった――。人生の不条理を問う意欲作。

こんな人におすすめ

  • 社会問題について考えたい
  • ボランティアをしている
  • 理不尽さを感じている
  • 人間関係に悩んでいる
  • 教育の仕事をしている

行き場のない母子を守る「のばらのいえ」は愛と理想を掲げた夫婦が営む。その家に暮らす祐希は、未来のない現実から高校卒業と同時に逃げ出した。幼少のころから一心同体だった紘果を置いて出てきたことをずっと後悔したきた祐希は、二度と帰らないと出てきた「のばらのいえ」に戻る決意をしたがーー。人生の不条理を問い続ける著者の書下ろし長編。

Amazonページ

住野よる『恋とそれとあと全部』

めえめえは、クラスメイトで片想い中のサブレと彼女のじいちゃんの家に行くことになった。夜行バスで、4日間の小旅行。爽やかで少し切ない、青春恋愛小説。

こんな人におすすめ

  • 恋愛小説が読みたい
  • 中学生〜高校生である
  • 学園漫画をよく読む
  • いま片想いをしている
  • 夏を感じたい

めえめえ(瀬戸洋平)は下宿仲間でクラスメイトの女子サブレ(鳩代司)に片想いをしている。告白もしていないし、夏休みでしばらく会えないと思っていた。そのサブレが目の前にいる。サブレは夏休み中に遠方にあるじいちゃんの家に行くのだが、それはある〝不謹慎な〟目的のためだった。「じゃあ一緒に行く?」「うん」思いがけず誘われためえめえは、部活の休みを利用してサブレと共にじいちゃんの家を目指す。夜行バスに乗って、二人の〝不謹慎な〟そして特別な旅が始まる――。恋という気持ちが存在する、この世界に生まれてしまった全てのあなたへ。

文藝春秋HP

あさのあつこ『神無島のウラ』

離婚して、小・中学校の臨時教諭になるため故郷である鹿児島県の神無島に帰ってきた深津。島の生活の中で、過去と対峙し再生する姿を描く感動作。

こんな人におすすめ

  • 舞いあがれ!が好き
  • 二十四の瞳が好き
  • 離島に暮らしていた
  • 教育の仕事をしている
  • 人生に行き詰まっている

関東で小学校の教員をしていた槙屋深津は、故郷である鹿児島県の神無島に帰ってきた。週に二便しかないフェリーで鹿児島港から約十二時間、外食する店もない、外周十五キロほどの島だ。十二歳で離れた島に二十年ぶりに戻ったのは、三年に満たない結婚生活にピリオドを打ち、島の小・中学校の臨時教諭になるためだ。島に降り立った深津のあいさつに、伯父の返事はなかった。深津とともに島を出た母が、伯父の家にいることだけを告げた。学校の教師や子どもたち、元同級生たちは深津の帰郷を歓迎するが、小学四年生の宇良という男の子だけ現れなかった。人の善悪を見抜き、どちらかわからないうちは、姿を見せないという。深津は悪寒を覚えた。人は生きて変化している。二十年前、島で起こった事件などいつまでも引きずっているわけもない──。島の学校に通うのは、地元の子どもだけでなく、不登校や親の虐待など家庭の事情で「島留学」をする子どもたち。全校生徒十人ほどの学校で過ごす日々、厳しくも豊かな自然への畏怖、子どもを守ると言い伝えられる島の神・ウラの存在。島での生活の中で、深津が過去と対峙し、再生していく姿を描く感動作。

小学館HP

あさのあつこさんのおすすめ小説はこちらの記事でも紹介しています!↓

以上、2023年2月の気になる新刊10選でした。
気になった1冊があれば、ぜひこの機会に手に取ってみてください!

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