はじめに

プロフィール

出版社に入社後、営業を経て、夢だった文芸編集へ。
文芸編集歴はまだ5年。作家さんに、先輩編集者に、日々学ぶことばかりです。

こんな方にオススメ

  • 自分で小説を書いている方
  • 小説の新人賞に応募している方
  • 編集者になりたい方
  • 出版就活を考えている方
  • 小説の読み方を知りたい方
  • とにかく本が好きな方

レビュー記事を読む前に

このサイトでは、「編集者」を仕事にしている私が、ベストセラー小説を読み、作品の「評価」をしています。もしかしたら、作品を書かれた作家の方ご本人が、この記事を読むこともあるかもしれません。その前にひとつだけ、記事を読んでくださるすべての方にお伝えしておきたいことがあります。それは、書店に並ぶような本を書くことができる作家さんは、天才だということです。編集者は作家さんのパートナーとして、書いてくださった原稿を読んで感想と疑問点を伝えます。もしかすると、「ここをもうちょっとこうした方が……」なんてアドバイスじみたこともするかもしれませんが、それでも物語を書くのは、書けるのは、作家さんだけです。「この作品、いいな」「これはちょっと、いまいちだな」という評価を下すことは誰にだってできます。けれど、読み手の心を動かす、素晴らしい物語を書きつづけることができるのは、ほんの一握りの天才だけです。私はこのサイトで「評価」はしますが、それは作家さんへの底知れない敬意が前提です。決してその作品や作家さんをバカにしたり、ダメだと思っているわけではありません。

また、編集者にも、さまざまなタイプがいます。感じ方は人それぞれです。だから、編集者なら誰もがこのサイトに書いてあるようなレビューをするというわけではまったくありません。編集者によって作品の評価が真っ二つに割れるなんてこともよくあります。あくまで一意見として、こういう見方があるようだ、ふむふむ、と楽な気持ちで読んでもらえたらうれしいです。

サイト名の由来

サイト名「編集者のメ」の「メ」には、三つの意味を込めています。

(1) 編集者の「眼」

読書メーターやブクログ、Amazonレビューなどで小説の感想や口コミはいくらでも読むことができるようになりました。その一方で、小説を書いている方や、出版社をめざしている学生の方にとっては、小説読みの「プロ」とされている編集者の視点が気になるのではないか。ただ、編集者が日々何を考え、どのように小説を読んでいるか、といった情報はなかなか手に入りにくいのではないか。編集者の「眼」がどのようなものかを知ることができるサイトにしたいという思いを込めています。

(2) 編集者の「芽」

プロフィールにも書いた通り、私自身まだ文芸編集は5年目。何十年とこの世界でやってきた作家さんや編集者の方に比べれば新米です。これから6年目、7年目……と(他ジャンルへの異動がなければ(!))重ねていくなかで、このサイト運営を通じて私自身も成長していけたらいいなという願いを込めています。

(3) 編集者の「〆」

最後はギャグみたいなものなのですが……、編集者といえば「〆切」のイメージが強いと思います。〆切を守るか守らないかは本当に作家さんによって全然違います……、必ず期限より前に送ってきてくださる天使のような方もいれば、〆切なんてないようなものでデッドラインを探ってくる悪魔のような方も……、私が書いているのは小説ではなくレビューですが、一応自分なりに「〆切」を作って記事を書いています。果たして私は「天使」タイプか「悪魔」タイプか……、更新頻度にご注目ください!

2022年5月5日