はじめに
現役文芸編集者が原田マハさんのおすすめ小説3冊を厳選!
各作品のあらすじやおすすめポイントを紹介します。
作家紹介&魅力
- 美術や絵画をテーマに人々の心の交流を描く「アートミステリ」
- 五感に訴えかける繊細なタッチの絵画的な描写力
- 抜群のタイトルセンスに光る圧倒的な言語感覚
1962(昭和37)年、東京都小平市生まれ。関西学院大学文学部日本文学科および早稲田大学第二文学部美術史科卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事を経て、森ビル森美術館設立準備室在籍時、ニューヨーク近代美術館に派遣され同館にて勤務。その後2005(平成17)年『カフーを待ちわびて』で日本ラブストーリー大賞を受賞しデビュー。2012年に発表したアートミステリ『楽園のカンヴァス』は山本周五郎賞、R-40本屋さん大賞、TBS系「王様のブランチ」BOOKアワードなどを受賞、ベストセラーに。2016年『暗幕のゲルニカ』がR-40本屋さん大賞、2017年『リーチ先生』が新田次郎文学賞を受賞。その他の作品に『本日は、お日柄もよく』『ジヴェルニーの食卓』『デトロイト美術館の奇跡』『たゆたえども沈まず』『常設展示室』『風神雷神』などがある。
新潮社HP
オススメ本
はじめて読むなら
『楽園のカンヴァス』
巨匠ルソーの名作に酷似した絵は本物か、偽物か――。謎を解くためのリミットは7日間。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに込めた想いとは。
こんな人におすすめ
- 絵画鑑賞が趣味
- 絵について学びたい
- ミステリをよく読む
- 翻訳小説が好き
- 謎解きに挑みたい
ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。山本周五郎賞受賞作。
新潮社
映画鑑賞が趣味なら
『キネマの神様』
ギャンブル好きの父親の多額の借金、そして自分は突然の退職――。父親の趣味の映画が、家族の運命を思わぬ方向へ導いていく。
こんな人におすすめ
- 映画鑑賞が趣味
- 転職を考えている
- 趣味を仕事にしたい
- 家族を大切にしたい
- 本を読んで感動したい
39歳独身の歩(あゆみ)は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語。
文藝春秋HP
心を掴むスピーチがしたいなら
『本日はお日柄もよく』
想い人の結婚式で出会ったのは、涙が出るほど感動的な祝辞だった。伝説のスピーチライターに弟子入りした修行の成果はいかに?!
こんな人におすすめ
- 言語感覚を鍛えたい
- スピーチ力を上げたい
- 言葉を大切にしたい
- お仕事小説が好き
- 本を読んで熱くなりたい
OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された!目頭が熱くなるお仕事小説。
徳間書店HP
以上、原田マハさんのオススメの3冊でした。
抜群の絵画的センスによる「アート小説」をお楽しみください!