はじめに
現役文芸編集者が重松清さんのおすすめ小説3冊を厳選!
各作品のあらすじやおすすめポイントを紹介します。
作家紹介&魅力
- 小学生が読むはじめての文庫にぴったり
- 「父と息子」の関係をメインに、現代の「家族」のあり方に迫る
- 大人が読んでも懐かしくてちょっぴりほろ苦い
1963(昭和38)年、岡山県生れ。出版社勤務を経て執筆活動に入る。1991(平成3)年『ビフォア・ラン』でデビュー。1999年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、同年『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で直木賞、2010年『十字架』で吉川英治文学賞、2014年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞を受賞。現代の家族を描くことを大きなテーマとし、話題作を次々に発表している。著書は他に、『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『きみの友だち』『カシオペアの丘で』『青い鳥』『くちぶえ番長』『せんせい。』『とんび』『ステップ』『かあちゃん』『ポニーテール』『また次の春へ』『赤ヘル1975』『一人っ子同盟』『どんまい』『木曜日の子ども』『ひこばえ』など多数。
新潮社HP
オススメ作品
はじめて読むなら
『くちぶえ番長』
小学4年生のツヨシのクラスに、一輪車とくちぶえが得意な女の子マコトが転校してきた。サイコーの相棒になった2人の友情物語。
こんな人におすすめ
- 転校したことがある
- 一輪車が得意だった
- 子どもと一緒に読みたい
- 強い女性にあこがれる
- ワクワク感を味わいたい
小学四年生のツヨシのクラスに、一輪車とくちぶえの上手な女の子、マコトがやってきた。転校早々「わたし、この学校の番長になる!」と宣言したマコトに、みんなはびっくり。でも、小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも強く、優しく、友だち思いで、頼りになるやつだったんだ――。サイコーの相棒になったマコトとツヨシが駆けぬけた一年間の、決して忘れられない友情物語。
新潮社HP
友だちとケンカしてしまったら
『きみの友だち』
足が不自由な恵美ちゃんと病弱な由香ちゃん、学校の人気者のブンちゃん、優等生のモトくん――難しくて愛おしい、学校での人間関係を描いた連作長編。
こんな人におすすめ
- 小学生の子どもがいる
- 心を許せる友人が欲しい
- 人間関係に悩んでいる
- 自分に素直になりたい
- 教育に携わっている
わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる――。足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスのだれとも付き合わなくなった。学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが何となく面白くない……。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。
新潮社HP
いつか来る「死」について考えるなら
『その日のまえに』
死にゆく妻を静かに見送る父と子どもたち。いつだって隣り合わせの「死」を見つめる、涙なくしては読めない感動の連作短編集。
こんな人におすすめ
- 身近な人が亡くなった
- 「死」について考えたい
- 生きる意味を知りたい
- 家族を大切にしたい
- 医療・介護従事者である
僕たちは「その日」に向かって生きてきた——。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか……。死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。
文藝春秋HP
以上、重松清さんのオススメの3冊でした。
親子三代で読み継げる、切なくもあたたかい家族小説をお楽しみください!