はじめに
現役文芸編集者が瀬尾まいこさんのおすすめ小説3冊を厳選!
各作品のあらすじやおすすめポイントを紹介します。
作家紹介&魅力
- 家族どうしの、仲間どうしの強くあたたかい絆を描く
- 人生に疲れたり悩んだりしたとき必ず読みたくなる作家
- 美味しそうな手料理ごはんの描写にほっこり
1974(昭和49)年、大阪府生れ。大谷女子大学国文科卒。2001(平成13)年、「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年、単行本『卵の緒』で作家デビュー。2005年、『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞、2008年、『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞、2019年、『そして、バトンは渡された』で本屋大賞を受賞する。他の作品に『天国はまだ遠く』『あと少し、もう少し』などがある。
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オススメ作品
はじめて読むなら
『卵の緒』
僕は捨て子だ。母さんはへその緒の代わりに、卵の殻を僕に見せた。血の繋がりのない「親子」の強く確かな絆を描く感動作。
こんな人におすすめ
- 家族小説を読みたい
- 子どもが生まれた
- 血縁について考えたい
- 本を読んで感動したい
- 大切にしたい人がいる
僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。代わりに卵の殻を見せて、僕を卵で産んだなんて言う。それでも、母さんは誰よりも僕を愛してくれる。「親子」の強く確かな絆を描く表題作。家庭の事情から、二人きりで暮らすことになった異母姉弟。初めて会う二人はぎくしゃくしていたが、やがて心を触れ合わせていく(「7's blood」)。優しい気持ちになれる感動の作品集。
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人生の節目にいるなら
『そして、バトンは渡された』
優子は3回苗字が変わり、3人のお父さんがいる。血の繋がりのない父母と育った少女の成長の記録と感動のラスト。本屋大賞受賞作。
こんな人におすすめ
- 親子関係に悩んでいる
- もうすぐ親元を離れる
- 子どもが結婚する
- 泣ける作品が読みたい
- 感謝を伝えたい人がいる
高校二年生の森宮優子。生まれた時は水戸優子だった。その後、田中優子となり、泉ヶ原優子を経て、現在は森宮を名乗っている。名付けた人物は近くにいないから、どういう思いでつけられた名前かはわからない。継父継母がころころ変わるが、血の繋がっていない人ばかり。「バトン」のようにして様々な両親の元を渡り歩いた優子だが、親との関係に悩むこともグレることもなく、どこでも幸せだった。
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こちらの記事で「プレゼントにオススメの本」としても紹介しています!↓
がんばるあなたの背中を押してほしいなら
『あと少し、もう少し』
駅伝大会に向けて練習を始める頼りない美術教師と寄せ集めのメンバーたち。襷をつないで走り抜け――、爽やかな傑作青春小説。
こんな人におすすめ
- 陸上部に所属していた
- 駅伝を見るのが好き
- 体育会系の部活だった
- 青春小説が読みたい
- 打ち込みたいことがある
陸上部の名物顧問が異動となり、代わりにやってきたのは頼りない美術教師。部長の桝井は、中学最後の駅伝大会に向けてメンバーを募り練習をはじめるが……。元いじめられっ子の設楽、不良の大田、頼みを断れないジロー、プライドの高い渡部、後輩の俊介。寄せ集めの6人は県大会出場を目指して、襷をつなぐ。あと少し、もう少し、みんなと走りたい。涙が止まらない、傑作青春小説。
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以上、瀬尾まいこさんのオススメの3冊でした。
ほろりと泣ける、感動青春&家族小説をお楽しみください!